通学中に起こる交通事故の特徴や加害者が被害者に対して負う責任について

2020-06-02

交通事故は被害が甚大になりやすく、被害者も大きな怪我を負いやすいので絶対に起こしてはいけません。しかしどんなに注意しても事故を避けられない事態もあり得るため、ハンドルを握る人は誰でも加害者になる可能性があることは否定できません。

特に子供が被害者になる交通事故は大きなトラブルに発展しやすいため、適切に対処する必要があります。通学中に起こる交通事故の詳細や加害者の責任について学びましょう。

→交通事故の被害者の統計とそこから読み取れること

通学中の子供が被害者になる交通事故について

交通事故は大別すると車両同士が衝突する事故と、車両が人を轢いてしまう事故があります。このうち、車両が人を轢く事故は被害者が大きな怪我を負いやすく、死亡するケースも少なくありません。特に被害者が子供の場合、体が小さいので強く弾き飛ばされたり、車両に巻き込まれることがあります。

子供が被害者になる交通事故はその多くが通学中に起こりますが、これは加害者の通勤時間と重複しているのが主な理由です。

加害者が車を運転して通勤する時間と被害者の子供の通学時間はほぼ同じなため、双方がひとつの道路を共有する形になります。

その結果、交通事故のリスクが増大すると言っても過言ではありません。交通事故を減らすための工夫としてスクールゾーンの設置があります。交通事故では理由がどうであれ、歩行者の方が大きな怪我を負う被害者になる事態は避けられません。

特に子供は体が小さいのでドライバーからは見えにくい問題があります。決められた時間だけ車両の速度を制限したり、進入を禁止するスクールゾーンは通学中の子供が車両に接するリスクを減らす目的があります。一定の効果があるのは事実ですが、スクールゾーンは限られた時間だけ車両の走行を制限する区間なので常に子供の安全が確保されているわけではありません。

また、車両の進入を物理的に妨げることもできないため、その区間がスクールゾーンであることを知らないドライバーが誤って走行してしまい、子供を轢いてしまうおそれもあります。

交通事故の加害者が速やかに実施すべき事柄の詳細

本来なら交通事故は絶対に起こしてはいけないことですが、ドライバーがどれだけ注意しても歩行者の側に何らかの落ち度があり、その結果として事故に至るケースも珍しくありません。特に子供の場合は歩行中にふざけて車道へ出てしまうことがあるため、運転中は常に周りの状況を確認する必要があります。

万が一交通事故を起こした場合、加害者は速やかに周囲の安全を確保しながら轢いてしまった子供を救護します。交通事故を起こした加害者には被害者への救護義務が発生するためです。

もしも適切な救護を行わないと義務を果たさなかったと見なされ、刑事罰の対象になることがあります。

事故現場から逃げるのは論外ですが、轢かれた子供が大丈夫と言っても鵜呑みにしてはいけません。交通事故は低速でぶつかったとしても体へのダメージが大きいため、その場では何でもないように思えても時間が経ってから痛みや出血が生じることもあります。

轢かれた子供が立ち去ろうとしても加害者はそれを引き留めなければいけません。そのまま放置すると加害者が轢き逃げをしたと見なされるためです。被害者への救護の他、警察へ知らせる報告義務もあることを忘れてはいけません。

交通事故は警察に届け出ることで初めて事故として扱われます。その手続きが無ければ自動車保険による賠償金の支払いが行われないなど、加害者にとって不利な状況になるので注意が必要です。社会的な信用を失墜する、保険料が高くなるなどの理由で警察への連絡を怠ると後になってからトラブルに発展します。

交通事故の隠ぺいを図ったと見なされる可能性もあるので、わずかに接触しただけであっても警察への連絡と被害者の救護を怠ってはいけません。

→交通事故の被害者になったときはすぐに電話連絡!覚えておきたい事故後の連絡先は?

交通事故の加害者が負う責任と被害者への配慮

交通事故の加害者は刑事、行政、民事の三つの点で責任を負うことになります。刑事は交通事故の原因である違法行為への刑罰です。交通ルールを守っていれば事故を起こすことなどあり得ないため、加害者はスピード違反や信号無視など何らかの違反行為を働いていたと見なされます。

特に通学中の子供を轢いた場合、車両の走行が制限されるスクールゾーン内での危険な運転を指摘されるケースも少なくありません。事故の程度によって懲役や禁固、罰金などの刑罰が下されます。行政の責任は運転免許の扱いに関する処分を指します。

安全運転を遵守することを約束する意味で発行されるのが運転免許であり、事故を起こすのはその約束を破るのと同じことです。そのため、点数を減らされるだけではなく、一定期間運転ができない免許停止や免許そのものを取り上げられる免許取り消しなどが行政の責任になります。

免許が取り消されると無免許と同じ扱いになるので、車を運転するには改めて免許を取得しなければいけません。民事の責任は被害者に対する賠償金の支払いを意味します。自動車保険における対人や対物の賠償は民事の責任の一種であり、保険金の支払いは加害者に代わって保険会社が賠償金を支払うことになるのです。

交通事故の被害者への補償は民事の責任の範疇なので、加害者の謝罪の気持ちや十分な賠償金の支払いが重要になります。被害者が子供の場合、その後の生活へのケアも含まれるのでより責任が大きくなると言えるでしょう。

お詫びの気持ちを示す際の注意点

交通事故を起こしてしまった場合、一刻も早く被害者へ謝罪したいと思うのは自然な考えと言えるでしょう。保険会社によってはできる限り早く、被害者へ謝罪するように指導する所もありますが、あくまでも被害者の気持ちを第一に考えることを忘れてはいけません。

車に轢かれたショックで加害者に会いたくないと思うケースは珍しくないので、そのような場合は強引に接触しようとはせず、謝罪の気持ちがあることを近親者に伝えるだけに留めるのが正しい姿勢と言えます。被害者が子供の場合、加害者に会うことを怖がる可能性もあるのでさらに注意しなければいけません。

直接会うのではなく、謝罪の気持ちを綴った手紙を送るのも方法のひとつです。

→スクーターを運転していた私が交通事故の被害者になったときの体験談

二度と事故を起こさないと決心することが加害者に求められる姿勢

どんなに注意しても交通事故を起こしてしまう可能性は誰にでもあります。被害者が小さい子供だった場合、その後の健やかな暮らしを営むためにも十分なケアは欠かせません。金銭による補償はもちろん、事故を起こしたことについて心から詫びることが加害者になってしまった側の責務になります。

二度と事故を起こさず、安全運転を厳守することが謝罪の形と言えるでしょう。

→交通事故被害者の交通費請求について

交通事故は常に安全第一を心がけることで未然に防ぐことが可能

歩行者の側に非があったとしても、車で歩行者を轢いてしまったらドライバーが加害者になる事実は避けられません。小さい子供が被害者の場合は、子供が歩行中に誤って車道へ出てしまう可能性を予測できなかったことが加害者の非とされます。

車が歩行者を轢いてしまう形になる以上、ドライバーの側に安全第一を厳守する心構えが必要であることを忘れてはいけません。悲惨な交通事故を防ぐことを常に考えることが重要と言えます。