スクーターを運転していた私が交通事故の被害者になったときの体験談

2020-04-17

私にとっての愛車は四輪自動車ではなく、二輪のスクーターです。どんなに渋滞している道路でも、スクーターなら自動車の脇をスイスイと走行できるので運転中にイライラすることはありません。駐車するときも自転車扱いとなり駐輪場に置くことができて、駐車料金がほとんどかからないのもお気に入りポイントです。

今回はそんなスクーターを愛用している私が、交通事故に遭ってしまったときの体験談を紹介します。

見通しの良い交差点でまさかの事故が起きた

季節は春を迎えたばかりの頃でした。晴天の日の午後、近所のスーパーでちょっとした買い物をするために、私はいつものようにスクーターに乗って外出をしました。無事に買い物を終え、自宅マンションに向かう途中で交通事故に遭いました。

乗用車との接触事故が起きてしまったのです。それは見通しの良い交差点で起きました。信号機の無い交差点でしたが、私が優先道路を走行していたので、乗用車のほうが一時停止をしなければならない状況です。交差点付近で乗用車がスピードを低下させたので、そのまま一時停止すると判断し私は時速30キロのスピードを緩めずに交差点を通過しようとしました。

しかし乗用車は、私が交差点を通過するタイミングで急に加速したのです。乗用車の運転者は、おそらくアクセルとブレーキを間違って踏んでしまったのでしょう。私のスクーターと乗用車のフロント部分が接触しました。

お互いにケガをしなかったので、この交通事故は示談の方向に進んだ

乗用車から運転者がすぐに降りてきました。身長が180センチくらいある男性で、黒ぶちのメガネをかけていて真面目そうな印象を受けました。「大丈夫ですか?」と聞いてきたので、私は「体のほうは大丈夫そうです」と答えました。

しかしスクーターのボティはバキバキに破損しています。男性は私にケガはないと判断したのでしょう。次に「警察を呼んで現場検証をしますか?それとも僕がスクーターの修理代を全額負担しますので、示談にしますか?」と質問してきたのです。

私は「それでは示談にしましょう」と言いました。“この誠実な男性が相手なら、時間をかけて現場検証をするよりも、示談にしたほうが事故後の処理がスムーズに進行するだろう”と私は判断したのです。

過去にも同じような接触事故を経験している

実は私がスクーターを運転していて、乗用車との接触事故に遭ったのは今回が初めてではありません。5年くらい前にも同じような交通事故がありました。その時は警察を呼んで現場検証をしたのですが、乗用車のほうが交通ルールを守らなかったにもかかわらず、私にも前方不注意の落ち度があったと判断され、警察から「このケースでは8(乗用車)対2(スクーター)の事故比率になります」と言われたのです。

私はちゃんと交通ルールを守って安全運転をしていたのに、スクーターの修理代を2割も負担することになり、何だか損をしたような気分になりました。自動車と歩行者の事故なら10対0はあり得ますが、自動車とスクーターの事故の場合は“車両同士の交通事故”という扱いになり、警察からは双方に落ち度があったと認識され、10対0になるケースはほとんどないそうです。

あのときの経験があったので、今回の接触事故で警察を呼んだとしても、結果的にはスクーターの修理代の一部を私が負担しなくてはならなくなるだろうと推測しました。“現場検証をせずに示談”という選択肢を選んだ背景には、そのような理由もあったのです。

こちらの連絡先を教えただけで、相手の連絡先を聞かなかった

今回の交通事故に話を戻します。私は近所のスーパーに行って帰って来るだけの用件だったので、スマホを自宅に置いて外出しました。このスマホがないという状況が、のちに示談交渉のネックになったのです。男性は「ではまず連絡先を交換しましょう」と言ってきました。

私がスマホを自宅に置いてきた旨を伝えると、男性は「口頭で電話番号を教えてもらえれば、後日私の方から改めて連絡をさせていただきます」と言いました。電話番号を教えたあとに私の住所も聞いてきたので、私は自分の運転免許証を見せてそれを男性のスマホから写真に撮ってもらいました。

住所は口頭で言うよりも写真に残してもらったほうが確実に伝わると判断したからです。私にはスマホがないので、相手の連絡先を保存しておくツールがありません。とりあえず男性の名前を口頭で伺って、その場は解散しました。

そのあと私はすぐにスクーターを購入したバイク屋さんに行って事故の経緯を説明し、修理費用の見積書を作成してもらいました。修理代の総額は4万7千円でした。あとは男性からの連絡を待つだけです。しかし2日経っても、3日経っても男性からの連絡はありません。

私は相手の真面目そうな見た目から男性のことを完全に信用し、電話番号を聞いていなかったのでこちらからは連絡の取りようがありません。“もしかして逃げられたのではないか…”という嫌な予感がしました。

→交通事故の被害者になったときはすぐに電話連絡!覚えておきたい事故後の連絡先は?

警察を頼ってみたものの…

しかし私は念のために相手の乗用車のナンバーを記憶していました。連絡が取れなくなっても、ナンバーを覚えておけば何とかなると思ったからです。事故直後は警察を呼びませんでしたが、結局警察に頼ることにしました。

最寄りの警察署の交通課に行って事故があったことを話し、そのあと連絡が取れなくなっている現状を伝えたのです。そして私は「相手の名前と車のナンバーならわかるので、その情報をもとに加害者と連絡を取ってもらえませんか?」と警察にお願いしました。

これで何とか相手と連絡が取れるようになるだろうと思っていたのですが、警察からは意外な答えが返ってきました。「別にあなたのことを疑っているわけではありませんが、ウソの交通事故をでっちあげて車のナンバーから他人の個人情報を聞き出そうとする人もいるんですよ。

事故証明書が発行されていれば話は別ですが、今回のようなケースでは相手の名前とナンバーがわかっているからといって連絡を取ることはできません。今回は交通事故に遭ったのにその場で警察に連絡をしなかったあなたのミスだと思ってください」と言われてしまったのです。

最終的にスクーターの修理代4万7千円は、私が全額負担することになりました。

→交通事故の被害者が知っておきたい供述調書

ちょっとした交通事故でも念のため警察に連絡しておこう

あの接触事故から数か月経過しましたが、もちろん今も相手からの連絡はありません。

今回の交通事故は「修理代を全額負担するから示談に…」という話に乗っかってしまったことと、スマホがないからといって相手の連絡先をちゃんと聞かなかった私のミスです。

事故後にトラブルが起きたときは事故証明書があれば警察が協力してくれるので、お互いにケガのない小さな交通事故でもその場で警察に連絡しておくことをおすすめします。